「行けたら行くね」のつもりで “Maybe.” と答えたら、相手には「あ、来ないんだな」と伝わっていた——実は英語圏でよくある行き違いです。
maybe・probably・perhaps は、辞書ではどれも「たぶん」と訳されます。でも英語では、この3語がもつ「たぶん」の強さはまったく別物です。probably は約8割の自信、maybe と perhaps は五分五分。そして maybe と perhaps を分けているのは自信の強さではなく、ていねいさです。
さらに、意外な落とし穴が置く場所。maybe と perhaps は文の最初、probably は文の中——ここを間違えると、意味は通じても「なんだか不自然な英語」になってしまいます。
この記事では、自信の強さの目安をパーセントで見える化したうえで、天気・待ち合わせ・仕事・買い物・誘いの断り方といった日常のシーン別に例文をたっぷり紹介します。初心者がつまずきやすい maybe と may be の違い、Probably not. と Maybe not. のニュアンスの差、最後に理解度チェックの練習問題も用意しました。
読み終わるころには、「根拠があるなら probably、なければ maybe、かしこまった場面なら perhaps」と、迷わず口から出てくるようになります。
まずは結論:自信が強い順に並べるとこうなる
3つの単語は、日本語ではどれも「たぶん」「もしかしたら」と訳されてしまいます。でも英語では**「どのくらい自信があるか」**がまったく違います。
| 単語 | 自信の強さの目安 | 日本語のイメージ | 雰囲気 |
|---|---|---|---|
| probably | 約 70〜85% | 「たぶん〜だろう」「おそらく」 | ふつう(会話・文章どちらも) |
| maybe | 約 40〜60% | 「もしかしたら」「〜かもね」 | カジュアル・話し言葉 |
| perhaps | 約 40〜60% | 「ひょっとすると」「〜かもしれません」 | ていねい・書き言葉・イギリス英語寄り |
ポイントは2つだけです。
- probably だけが飛び抜けて自信が強い
- maybe と perhaps は自信の強さが同じ。違うのは「ていねいさ」
この2つを押さえれば、もう迷いません。ここからは、場面ごとに詳しく見ていきます。
probably:「たぶんそうなる」と根拠があるとき
**probably は「そうなる可能性のほうがずっと高い」**というときに使います。なんとなくの勘ではなく、理由や根拠があるときに使うのが自然です。
例文
- It’ll probably rain tomorrow.(明日はたぶん雨だろうね) → 天気予報を見た、空が曇っている、など根拠がある状態。
- I’m probably going to be late. The train stopped.(たぶん遅れます。電車が止まったので)
- He’s probably still at work. He always finishes at nine.(彼はたぶんまだ職場だよ。いつも9時に終わるから)
- She probably knows the answer. She’s a teacher.(彼女はたぶん答えを知ってるよ。先生だから)
- This restaurant is probably the best in town.(この店はたぶん町で一番だよ)
質問への返事としての probably
会話では一語で答えることもよくあります。
A: Are you coming to the party?(パーティー来る?) B: Probably.(たぶんね)← かなり行く気がある。8割方イエス。
A: Will he pass the exam?(彼、試験受かるかな?) B: Probably, yes. He studied a lot.(たぶん受かるよ。すごく勉強したから)
maybe:「どっちかわからない」半々のとき
**maybe は「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」**という、フィフティフィフティの感覚です。会話でとてもよく使われる、いちばんカジュアルな単語です。
例文
- Maybe it’ll rain tomorrow. I’m not sure.(明日は雨かもね。わからないけど)
- Maybe he forgot.(彼、忘れちゃったのかも)
- A: Where’s my phone? B: Maybe it’s in your bag.(携帯どこ?/カバンの中じゃない?)
- Maybe I’ll go, maybe I won’t.(行くかもしれないし、行かないかもしれない)
- She’s not answering. Maybe she’s asleep.(返事がないね。寝てるのかも)
「提案」にも使える maybe
maybe はやわらかい提案にもよく使われます。「〜するのはどう?」と押しつけない言い方になります。
- Maybe we should take a taxi.(タクシーにしたほうがいいんじゃない?)
- Maybe you could ask your teacher.(先生に聞いてみたらどう?)
- Maybe try turning it off and on again.(一回電源を切って入れ直してみたら?)
【重要】誘いへの “Maybe.” は、やんわりした「ノー」
ここは初心者がいちばん誤解しやすいポイントです。
A: Do you want to have dinner with us tonight?(今夜一緒に晩ごはんどう?) B: Maybe.(うーん、どうかな)
この “Maybe.” は文字どおり50%ではなく、**実際には「たぶん行かない」**というやわらかい断り方として受け取られることが多いです。本当に行きたいなら、こう言いましょう。
- Probably! Let me check my schedule.(たぶん行けるよ!予定確認するね)
- Yes, I’d love to.(うん、ぜひ)
逆に、あなたが断りたいときには “Maybe next time.”(また今度ね)がとても便利です。
perhaps:maybeのていねい版
perhaps がもつ自信の強さは maybe とほぼ同じです。違いは場面の雰囲気。perhaps のほうがていねい・フォーマル・落ち着いた響きがあり、ビジネスの場面、書き言葉、初対面の相手との会話に向いています。イギリス英語ではより日常的に使われます。
例文(同じ内容で比べてみる)
| カジュアル(maybe) | ていねい(perhaps) |
|---|---|
| Maybe you’re right. | Perhaps you’re right.(おっしゃるとおりかもしれません) |
| Maybe we should meet on Friday. | Perhaps we could meet on Friday.(金曜にお会いするのはいかがでしょうか) |
| Maybe there’s a mistake. | Perhaps there has been a misunderstanding.(何か行き違いがあったのかもしれません) |
ビジネス・フォーマルな場面での perhaps
- Perhaps I could send you the file by email.(メールでファイルをお送りしましょうか)
- Perhaps we should discuss this at the next meeting.(この件は次回の会議で話し合ってはいかがでしょう)
- Perhaps you would like to see the samples first.(まずサンプルをご覧になりますか)
- Perhaps not everyone will agree with this idea.(この案には全員が賛成というわけではないかもしれません)
💡 コツ:友だちとのLINEやSNSでは maybe、仕事のメールやプレゼンでは perhaps。この使い分けだけでも、かなり自然になります。
語順に注意!置く場所がそれぞれ違う
意味の次に大事なのが文のどこに置くかです。ここを間違えると、意味は通じても「不自然な英語」になってしまいます。
maybe / perhaps → 基本は「文の最初」
- ⭕️ Maybe he is busy.
- ⭕️ Perhaps she will come.
- ❌ He is maybe busy.(不自然)
※perhaps は文中や文末にも置けますが、初心者のうちは文頭に固定して覚えるのが安全です。maybe は会話で文末に付け足すこともあります(例:I’ll call you later, maybe.)。
probably → 基本は「文の中」
probably の位置には、はっきりしたルールが3つあります。
| ルール | 例文 |
|---|---|
| ① be動詞の後ろ | He is probably tired.(彼はたぶん疲れている) |
| ② 一般動詞の前 | She probably knows him.(彼女はたぶん彼を知っている) |
| ③ 助動詞の後ろ | I will probably go./You should probably rest. |
否定文では probably が not の前に来るのがポイントです。
- ⭕️ I probably won’t go.(たぶん行かないと思う)
- ❌ I won’t probably go.
「たぶん〜ない」の言い方を比べる
否定の形にも、自信の強さの違いがそのまま出ます。
- I probably won’t come.(たぶん行かない)← 8割方行かない
- Maybe I won’t come.(行かないかも)← 半々
- Maybe not.(そうじゃないかもね)← 半々
- Probably not.(たぶん違うと思う)← かなり否定寄り
A: Is the shop open on Sundays?(日曜も開いてる?) B: Probably not. Most shops here close on Sundays.(たぶん閉まってるよ。このへんの店はだいたい日曜休みだから)
シチュエーション別・使い分け実例集
🌦 天気の話
- It’s probably going to snow tonight. The forecast says so.(今夜はたぶん雪だね。予報でそう言ってる)
- Maybe it’ll clear up in the afternoon.(午後には晴れるかもね)
- Perhaps we should postpone the picnic.(ピクニックは延期したほうがよいかもしれませんね)
🚃 待ち合わせ・遅刻
- I’ll probably arrive around seven.(たぶん7時ごろ着くと思う)← 予定として伝わる
- Maybe I’ll be a little late.(ちょっと遅れるかも)← 未確定
- Perhaps we could meet a little later, if that’s convenient for you.(ご都合がよければ、少し遅い時間にしませんか)
💼 仕事・ビジネス
- The client will probably ask about the price.(クライアントはたぶん価格について聞いてくるでしょう)
- Maybe we should send a reminder.(リマインドを送ったほうがいいかもね)← 同僚に気軽に
- Perhaps we should review the schedule once more.(もう一度スケジュールを見直したほうがよろしいかと思います)← 上司や取引先に
🛍 買い物・レストラン
- This is probably cheaper online.(これ、たぶんネットのほうが安いよ)
- Maybe I’ll get the chicken instead.(やっぱりチキンにしようかな)
- Perhaps I’ll have the fish, please.(では、お魚をいただこうかしら)
🤔 人の気持ちを推測する
- He didn’t reply. He’s probably busy.(返事がない。たぶん忙しいんだよ)
- Maybe she didn’t see your message.(メッセージ見てないだけかもよ)
- Perhaps he simply forgot.(単に忘れていただけかもしれませんね)
🙅 やんわり断る
- Maybe next time!(また今度ね!)
- I probably can’t make it this weekend.(今週末はたぶん行けそうにない)
- Perhaps another day would be better for me.(別の日のほうがありがたいのですが)
よくある間違い3つ
❌ 間違い1:maybe と may be の混同
見た目が似ていますが、まったく別物です。
- Maybe(1語・副詞)=「たぶん」→ Maybe he is a doctor.
- may be(2語・助動詞+be動詞)=「〜かもしれない」→ He may be a doctor.
意味はほぼ同じですが、文の形が違うので混ぜないように注意しましょう。 ❌ Maybe he a doctor. / ❌ He maybe a doctor.
❌ 間違い2:probably を文頭に置く
- ❌ Probably he will come.(不自然ではないが、ネイティブはあまり使わない)
- ⭕️ He’ll probably come.
❌ 間違い3:自信があるのに maybe を使う
天気予報で降水確率90%なのに “Maybe it’ll rain.” と言うと、「え、自信ないの?」という印象に。根拠があるなら probably を使いましょう。
いっしょに覚えたい仲間の表現
自信の強さの段階をまとめて覚えると、表現の幅が一気に広がります。
| 自信の強さ | 表現 | 例文 |
|---|---|---|
| 100% | definitely / certainly | I’ll definitely be there.(絶対に行くよ) |
| 90% | almost certainly | He’s almost certainly right. |
| 70〜85% | probably / likely | It’s likely to rain.(雨が降りそうだ) |
| 40〜60% | maybe / perhaps / possibly | Possibly, but I’m not sure.(そうかもしれませんが、はっきりとはわかりません) |
| 20〜30% | probably not | Probably not.(たぶん違うと思う) |
| 0% | definitely not / no way | Definitely not.(絶対にない) |
助動詞でも同じことが表せます。
- He must be tired.(疲れているに違いない/自信・強)
- He may / might be tired.(疲れているかもしれない/maybe と同じくらい)
- He can’t be tired.(疲れているはずがない)
練習問題(答えは下)
もっとも自然なものを選んでください。
- The weather forecast says 90% rain. It’ll ( maybe / probably ) rain.
- (上司に)( Maybe / Perhaps ) we should reschedule the meeting.
- I’m not sure where he is. ( Maybe / Probably ) he’s in the library.
- 正しい語順はどっち? → ( He probably is busy. / He is probably busy. )
- 「たぶん行かないと思う」→ ( I probably won’t go. / I won’t probably go. )
- A: Do you think she’ll say yes? B: 「たぶん違うと思う」→ ( Maybe not. / Probably not. )
▼ 解答と解説
probably … 予報という根拠があるので、かなり自信をもって言える場面です。
Perhaps … 上司へのていねいな提案。maybe でも通じますがカジュアルすぎます。
Maybe … 「わからない」と言っているので半々の maybe が自然。
He is probably busy. … be動詞の後ろが正しい位置。
I probably won’t go. … probably は not より前。
Probably not. … 「たぶん違う」と、否定のほうに自信があるため。Maybe not. だと「どうかな、半々だね」の意味になります。
まとめ
- probably(70〜85%):根拠があって「たぶんそうなる」。be動詞の後・一般動詞の前・助動詞の後に置く。
- maybe(40〜60%):半々でカジュアル。文頭に置く。誘いへの “Maybe.” は、やんわりした断りに聞こえることがある。
- perhaps(40〜60%):maybe のていねい版。ビジネスや書き言葉で活躍。文頭に置けばOK。
まずは「根拠があるなら probably、なければ maybe、かしこまった場面なら perhaps」とだけ覚えて、今日の会話で1回使ってみてください。使った瞬間に、この3つの距離感が体でわかるようになります。
