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problem・trouble・issueの違い|ビジネス英語の使い分けを例文で解説

語彙と表現

「問題があります」を英語で言うとき、problem・trouble・issue のどれを選んでいますか。辞書を引けばどれも「問題」。けれどネイティブの頭の中では、この3つはまったく別のものです。

ざっくり言えば、problem は「解決すべき困りごと」、trouble は「困っている状態」、issue は「話し合うべき論点」。たとえば取引先の資料に不備を見つけたとき、”There are some problems with your report.” と言えば相手を責める響きになりますが、”There are a couple of issues with your report.” なら「一緒に確認しましょう」という提案に変わります。同じ状況でも、単語ひとつで印象は正反対になるのです。

この記事では、3語のイメージを整理した比較表から、会議・障害報告・お詫びメール・依頼の受け答えといった場面別の例文、そして日本人がやりがちな “I have a trouble.” 型のミスまでを一気に解説します。読み終わるころには、もう辞書で迷うことはありません。


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まずは3つの違いを一言で

英和辞典を引くと、problem も trouble も issue も「問題」と出てきます。だから日本語から英語を考えると、どれを使えばいいのか迷ってしまいます。

でも、ネイティブの頭の中では3つはまったく別のものです。イメージをつかむために、まずはざっくり整理してみましょう。

単語 イメージ 日本語にすると 深刻さ
problem 解決しなければいけない困りごと 問題・課題・支障 中〜強
trouble 困っている「状態」、面倒、不調 困難・迷惑・故障 中〜強
issue みんなで話し合うべきテーマ、気になる点 論点・課題・事案 弱〜中

いちばん大事なポイントを先に言ってしまうと——

  • problem は「困ったこと」そのもの(数えられる)
  • trouble は「困っている状況」全体(基本は数えられない)
  • issue は「取り上げて対応すべきこと」(中立的でやわらかい)

そして、ビジネスの現場では issue がいちばんよく使われます。理由はあとで詳しく説明しますね。


problem|「解決すべき困ったこと」

基本イメージ

problem は、目の前に立ちはだかっていて、取り除かないと前に進めないものです。答えや解決策が存在する(あるいは探すべき)という前提があります。

数えられる名詞(可算名詞)なので、a problem / problems のように使います。

例文で確認

We have a problem with the delivery schedule. 配送スケジュールに問題があります。

The problem is that we don’t have enough staff. 問題は、スタッフが足りないことです。

I finally solved the problem. ようやく問題を解決しました。

This is causing a serious problem for our customers. これはお客様にとって深刻な問題を引き起こしています。

problem と相性のいい動詞

表現 意味
solve a problem 問題を解決する
fix a problem 問題を直す
cause a problem 問題を引き起こす
face a problem 問題に直面する
have a problem with 〜 〜に問題がある/〜が気に入らない

注意したいニュアンス

problem には「誰かのせいで困っている」という響きが出ることがあります。会議で相手の提案に対して

Your plan has a lot of problems. あなたの計画には問題がたくさんある。

と言うと、かなり強い批判に聞こえます。角を立てたくないときは、あとで紹介する issue に置き換えるのが大人の対応です。

覚えておきたい定番フレーズ

No problem. 問題ないよ/どういたしまして。

「ありがとう」に対する返事としても、頼まれごとを引き受けるときにも使える万能フレーズです。

A: Thanks for helping me out. (手伝ってくれてありがとう) B: No problem. (どういたしまして)


trouble|「困っている状態・面倒・不調」

基本イメージ

trouble は、problem のように「1個、2個」と数えるものではなく、もやっと広がった困った状況そのものを指します。

そのため、**基本は数えられない名詞(不可算名詞)**です。ここが日本人がいちばん間違えやすいポイントです。

❌ I have a trouble. ⭕ I have trouble. / I’m having trouble. 困っています。

「a」をつけない、というだけで一気に自然になります。

例文で確認

I’m having trouble with my computer. パソコンの調子が悪いんです。

We had trouble finding your office. 御社を見つけるのに苦労しました。

Sorry for the trouble. ご迷惑をおかけしてすみません。

He’s in trouble with his boss. 彼は上司との間でまずいことになっている。

trouble の3つの顔

① 苦労する・手こずる(have trouble -ing)

I have trouble understanding his English. 彼の英語を理解するのに苦労しています。

このパターンでは必ず -ing が続きます。have trouble to do は誤りなので注意してください。

② 迷惑・手間

I don’t want to cause you any trouble. ご迷惑をおかけしたくありません。

Thank you for going to all this trouble. こんなに手を尽くしていただき、ありがとうございます。

③ 機械の不調・故障

We had engine trouble on the way. 途中でエンジンが故障しました。

The system is having network trouble. システムがネットワーク障害を起こしています。

なお、日本語の「トラブルが発生しました」をそのまま A trouble occurred. とするのは不自然です。英語では次のように言います。

We ran into a problem. / There was an issue. / Something went wrong.


issue|「話し合うべき論点・対応すべき課題」

基本イメージ

issue はもともと「世に出てくるもの」という意味で、そこから 「議題として取り上げるべきこと」 を指すようになりました。

problem のように「悪いこと」と決めつけず、中立的でやわらかいのが最大の特徴です。数えられる名詞なので an issue / issues と使います。

例文で確認

Let’s discuss this issue at the next meeting. この件は次の会議で話し合いましょう。

There are a few issues we need to address. 対応すべき点がいくつかあります。

We’re aware of the issue and working on a fix. 問題は把握しており、修正に取り組んでいます。

Environmental issues are becoming more important. 環境問題の重要性が高まっています。

なぜビジネスで issue が好まれるのか

同じ状況でも、言葉を変えるだけで印象が大きく変わります。

problem を使うと issue を使うと
There is a problem with your report.<br>(あなたの報告書には問題がある There are a couple of issues with your report.<br>(報告書について気になる点が2〜3ある
相手を責めている響き 一緒に確認しようという響き

issue は「悪い・深刻」という判断を含まないため、相手を責めずに問題提起できるのです。海外企業のサポート窓口が We're looking into the issue.(本件を調査中です)と言うのも、この中立性のためです。

issue と相性のいい動詞

表現 意味
raise an issue 問題を提起する
address the issue 課題に対応する
resolve an issue 問題を解決する
look into the issue 問題を調査する
a minor / major issue 小さな/大きな問題

もうひとつの意味「発行・号」

issue には「雑誌の号」「発行する」という意味もあります。

the July issue of the magazine その雑誌の7月号

The bank issued a new credit card. 銀行が新しいクレジットカードを発行した。


シチュエーション別・使い分け実例集

ここからは実際の場面ごとに見ていきましょう。同じ場面で3つの単語がどう使い分けられるかに注目してください。

場面1|社内会議で問題を提起する

I’d like to raise an issue about the new workflow. 新しい業務フローについて1点提起したいことがあります。

→ 議題として取り上げたいだけ。責めるニュアンスはゼロ。

We have a problem with the current schedule — we can’t meet the deadline. 現在のスケジュールには問題があります。締め切りに間に合いません。

→ 実害が出ている。解決が必須。

We’re having trouble getting approval from the legal team. 法務部の承認を得るのに手こずっています。

→ 進まなくて苦労している「状態」。

場面2|システム障害を報告する

Some users are experiencing login issues. 一部のユーザーがログインの不具合に遭っています。

→ 顧客向けの発表ならこれ。冷静で丁寧。

The server has a serious problem. サーバーに深刻な問題があります。

→ 社内で緊急性を伝えるとき。

We’re having trouble with the payment system. 決済システムの調子が悪いです。

→ 原因はまだはっきりしないが、うまく動いていない。

場面3|お客様に謝る

We apologize for the inconvenience caused by this issue. 本件によりご不便をおかけし申し訳ございません。

→ 定型のお詫び。inconvenience(ご不便)とセットで覚えると便利。

Sorry for the trouble. ご迷惑をおかけしました。

→ ややカジュアル。同僚や親しい取引先に。

We’re sorry for the problems with your order. ご注文に関する問題についてお詫びいたします。

→ 実際に実害が出ているときはこちら。

場面4|依頼を引き受ける/断る

A: Could you send me the file by tomorrow? B: No problem. I’ll send it tonight. (明日までにファイルを送ってもらえますか? → 大丈夫です。今夜送ります)

It’s no trouble at all. まったく手間ではありませんよ。

→ 「気にしないで」と相手を安心させる言い方。

That might be an issue. Let me check with my manager. それは少し難しいかもしれません。上司に確認させてください。

→ やんわり断る/保留にする便利な表現。

場面5|日常会話

What’s the problem? どうしたの?(何か困ってる?)

Are you in trouble? 何かまずいことになってるの?

Do you have an issue with that? それについて何か不満でもあるの?

→ やや強い言い方。トーンによっては挑発的に聞こえます。

場面6|メールで使えるひな型

I’m writing to let you know about an issue with the delivery. 配送に関する件でご連絡いたします。

We’ve identified the problem and implemented a fix. 原因を特定し、修正を実施しました。

Please let me know if you have any trouble accessing the file. ファイルにアクセスできない場合はお知らせください。


使い分けが一目でわかるフローチャート

迷ったときは、この順番で考えてみてください。

  1. 相手を責めずに、やわらかく切り出したい?issue
  2. 具体的な障害があり、解決が必要?problem
  3. 「苦労している」「面倒をかける」という状態を表したい?trouble

とりあえず迷ったら issue を選んでおけば、ビジネスの場面で失礼になることはまずありません。


よくある間違い5選

❌ I have a trouble.

⭕ I have a problem. / I’m having trouble.

trouble には基本的に a をつけません。

❌ I have trouble to open the file.

⭕ I have trouble opening the file.

have trouble のあとは -ing です。

❌ A trouble happened.

⭕ Something went wrong. / We ran into a problem.

「トラブルが発生した」の直訳は通じません。

❌ No trouble.(お礼への返事として)

⭕ No problem. / No worries.

It's no trouble. は正しい英語ですが、「ありがとう」への返事としては No problem. が自然です。

❌ It’s a big issue for me personally.(軽い意味で言いたいとき)

issue は「対立・論点」を含むため、個人的な悩みには problemtrouble のほうが自然なこともあります。

⭕ It’s a big problem for me.


理解度チェック・クイズ

空欄にどれが入るか考えてみてください。(答えは下にあります)

  1. I’m having ( ) with my printer.
  2. Let’s put this ( ) on the agenda for Friday.
  3. Thanks a lot! — No ( ).
  4. We need to solve this ( ) before the launch.
  5. Sorry for the ( ) I caused you.

<br>

解答

  1. trouble(プリンターの調子が悪い=不調の状態)
  2. issue(会議の議題として取り上げる)
  3. problem(お礼への定番の返事)
  4. problem(解決すべき具体的な障害)
  5. trouble(迷惑をかけた)

あわせて覚えたい類語

単語 イメージ 例文
concern 心配・懸念(不安な気持ち寄り) I have some concerns about the budget.(予算について懸念があります)
matter 事柄・案件(中立でフォーマル) This is an urgent matter.(これは緊急の案件です)
difficulty 困難さ(trouble よりやや硬い) We had difficulty reaching an agreement.(合意に至るのに苦労しました)
glitch 一時的な小さな不具合 It was just a minor glitch.(ちょっとした不具合でした)
challenge 前向きに捉えた課題 It’s a challenge, not a problem.(それは問題ではなく挑戦です)

特に challenge は、欧米のビジネスシーンで problem の代わりによく使われます。「困難だが乗り越えられるもの」というポジティブな響きがあるからです。


まとめ

最後にもう一度、3つの違いを確認しましょう。

  • problem:解決すべき具体的な困りごと。可算名詞。ややきつく響くことがある。
  • trouble:困っている状態・面倒・不調。原則、不可算で a をつけないhave trouble -ing の形が頻出。
  • issue:話し合うべき論点・対応すべき課題。中立的でやわらかく、ビジネスで最も使いやすい

英語は「正しいかどうか」だけでなく、「相手にどう聞こえるか」が同じくらい大切です。この3語を意識して使い分けられるようになると、あなたの英語はぐっと大人っぽく、そして相手に配慮のあるものになります。

まずは今日の会議やメールで、There are a couple of issues I'd like to discuss. を1回使ってみることから始めてみてください。

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