英会話を勉強していると、ふとしたところで「え?今の返しでよかったのかな?」と不安になることってありますよね。
特に、“What’s up?”に対して「Good」と返すのが自然かどうか、疑問に感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は、その“モヤッとする疑問”に、英語で長くビジネスをしてきた私の視点から丁寧に答えていきます。
“What’s up?”の本当の意味とは?
“What’s up?”は、英語圏でよく使われるカジュアルな挨拶です。
ただ、ここでひとつ知っておいてほしいのは、これは「How are you?(元気?)」とはちょっと違うということ。
直訳すれば「何が上にあるの?」ですが、実際は
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最近どう?
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何か新しいことある?
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何してるの?
といったニュアンスで使われています。
つまり、「元気?」という“気分”を尋ねているのではなく、“状況や出来事”をライトに尋ねているわけですね。
「Good」は返答としてOK?気になるその“ズレ”
さて、問題の「Good」という返し方。これは英語学習者がよく使ってしまうパターンです。
でも、英語ネイティブにとっては、これがちょっと不自然に聞こえるんです。
なぜかというと、“What’s up?”は「どんなことが起きてる?」という状態の質問なのに、「Good」は気分の返答になっているからです。
この微妙なズレ、気づけましたか?
質問 | 意図しているもの | NGな返答例 |
---|---|---|
What’s up? | 状況・出来事 | Good. / Fine. |
このように、「Good」だと“心の状態”を語ってしまっていて、質問と返答のカテゴリが食い違ってしまっているんですね。
ネイティブが自然に返すフレーズとは?
では、ネイティブはどんな返し方をするのでしょうか?
実は、“What’s up?”への返答はとてもカジュアル。気軽でフランクなやり取りが基本です。
基本の返し方(これさえ覚えればOK)
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Not much.(特に何もないよ)
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Nothing much.(別に)
これが一番スタンダードです。すぐに使えます。
状況を軽く伝える返し方
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Just relaxing.(リラックスしてるだけ)
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Just working.(ちょっと仕事中)
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Just got back from the gym.(ジムから帰ってきたところ)
こうした“今の状態”をそのまま言えば、それだけで自然な返しになります。
質問で返す(会話を続けるテク)
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Not much, you?(特にないよ、君は?)
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Just working. What about you?(仕事してるよ。君は?)
これができるようになると、一気に会話上級者の雰囲気が出ますよ。
では、なぜ「Good」は違和感を生むのか?
英語の挨拶文化では、会話のきっかけとしての質問が多く使われます。
“What’s up?”は、会話を始めるためのジャブみたいなもの。
だから、返答も「話を広げやすいもの」が求められているんです。
「Good」と返してしまうと、気分は伝わるものの、“その先”が見えない。会話が一気に止まってしまうんですね。
よくあるNG返答と、改善ポイント
返答 | NG理由 |
---|---|
Good. | 状況を尋ねてるのに気分だけ答えている |
Fine. | “調子”の話であって、質問にマッチしてない |
Yes / No. | 質問の構造に合っていないため、会話が不自然 |
ネイティブは、「話すことある?」「何か面白いことあった?」という意味合いで聞いていることが多いです。
それに対して「Good」と返されると、
「え、何がGoodなの?」と一瞬、戸惑ってしまうんですね。
🗣 ネイティブがよく使う「What’s up?」の自然な返し方
英会話では、型を覚えておくとスムーズに受け答えできます。
以下に紹介するのは、ネイティブが実際によく使う「What’s up?」への返し方。
そのまま会話に使える自然なフレーズばかりですので、ぜひストックしておいてくださいね。
💬 会話例①:職場での同僚とのやり取り
A: Hey, what’s up?
B: Not much, just getting ready for the meeting. You?
A: やあ、最近どう?
B: 特に何もないよ。ちょうど会議の準備してたとこ。君は?
📌ポイント:ビジネスシーンでも使える落ち着いた受け答え。
💬 会話例②:友人とのカフェトーク
A: What’s up?
B: Just chilling. Finished work early today.
A: 最近どう?
B: ただのんびりしてるよ。今日は早めに仕事が終わったんだ。
📌ポイント:カジュアルな日常会話で“ゆるく自然に”返したいときに◎
💬 会話例③:久しぶりに会った友人との会話
A: What’s up?
B: Just got back from a short trip. You?
A: 元気にしてた?
B: ちょっと旅行に行ってて、今帰ってきたとこ。君は?
📌ポイント:ちょっとした近況報告+会話を広げるパターン。
💬 会話例④:雑談モードの同僚との一言
A: What’s up?
B: Not much, just catching up on some emails.
A: やあ、どうしてる?
B: 特に変わりはないよ。ちょっとメール処理してるところ。
📌ポイント:在宅勤務や仕事合間にも自然に使える返し方。
💬 会話例⑤:忙しい時のシンプル返答
A: What’s up?
B: Just working. Talk later?
A: 最近どう?
B: 仕事中なんだ。またあとで話そう?
📌ポイント:忙しいときでも丁寧さを保ちながら、会話を一時切る形。
💬 会話例⑥:週末予定を話す+質問返し
A: What’s up?
B: Not much, planning a short hike this weekend. You?
A: 最近どう?
B: 特に変わったことはないよ。週末はちょっとハイキング行こうと思ってて。君は?
📌ポイント:「具体的な話題+質問返し」で会話のラリーを長続きさせる。
🎯 会話例活用のヒント
✅ 「Not much」「Just working」など、“今の状況”をそのまま伝えるのが自然
✅ 「You?」「What about you?」で質問を返すと、会話がつながりやすい
✅ シーン別に使い分けると、自然な英会話がグンとレベルアップします
ちょっとしたフレーズの違いでも、英語の会話は印象が大きく変わるものです。
今回の例を参考にして、自分なりの“What’s up?の返し方”を身につけてみてくださいね😊
おまけ:少し文化的な視点から
英語圏では、“How are you?”や“What’s up?”のような挨拶が、会話を始めるための潤滑剤として使われています。
形式ばった返事よりも、その場の空気に合ったラフな返答が喜ばれることが多いのです。
だからこそ、「Good」とだけ返すと、ちょっと不自然に見えてしまうのも納得できますよね。
まとめ|次に“What’s up?”と聞かれたら、もう迷わない
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「What’s up?」は“気分”ではなく“出来事や状況”を尋ねる挨拶
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「Good」は間違いではないけれど、ちょっとズレて聞こえる
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「Not much」「Just working」など、“今のこと”を伝える返答がベスト
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会話を続けたいなら、「You?」で質問を返すのがコツ
英語の会話は、相手の気持ちや場の空気を読むセンスも問われます。
“Good”に頼らず、自分の状況を少しだけ言葉にして返してみる。
それだけで、あなたの英語はグッと自然に、ネイティブに近づいていきますよ。
次に誰かから“What’s up?”と聞かれたとき、
あなたの一言が、素敵な会話の始まりになりますように。